熱中症予防2022

2022-06-25

熱中症は自然災害ではなく、予防できる疾病です。日常の活動と大会参加時のそれぞれにおいて十分な対策を講じ、安全に活動できるよう努めましょう。

(1) 寝不足・体調不良などの状況の場合 (2) 暑さに十分に慣れていない場合 (3) 筋量が減少した・体脂肪が増加した・体力が低下した状況にある場合 には、特に注意が必要です。猛暑時の活動を控えるなど、慎重に対処しましょう。

予防のポイント

(参考:安全対策ガイドブック・熱中症対策|公益財団法人日本陸上競技連盟

練習の前から、こまめに水分をとる

水分と一緒に汗で流れてしまう塩分も補給する。0.2~0.3%程度の食塩水(市販のスポーツドリンクの多くは0.1~0.2%程度の濃度)を、練習前に250~500mL、練習後に500~1000mLを目安に補給する。練習中はのどがかわく前に水分を補給する。(※心配するあまり、慣れていないにも関わらず急に大量の水分・塩分を摂取すると、胃腸に負担がかかります。徐々に慣らすようにしましょう。)

厚生労働省公開資料より

暑さを防ぐ

薄着をして熱がこもらないようにする。帽子をかぶったり日傘をさしたりする。日陰で過ごすなど、直射日光が当たらないようにして暑さを防ぐ。日焼けをすると十分な発汗ができなくなるため注意する。

暑さに慣らす

熱中症は梅雨明けなど、急に暑くなって体が暑さに慣れていないときや、試験休みなど、しばらく運動していなかったときなどになりやすい。暑さに体が慣れるまでは(1週間程度)軽めの運動から始める。日陰で休憩して体温を下げることも有効。※十分な暑熱順化には2週間が必要とされている。

熱中症予防に効果的な身体冷却の工夫の例

熱射病が疑われる場合の身体外部冷却法

  • 熱射病とは、過度に体温が上昇(40℃以上)して脳機能に異常をきたした状態。体温調節が働かなくなる。種々の程度の意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい)から進行すると昏睡状態に陥る。高体温が持続すると脳だけでなく、肝臓、腎臓、肺、心臓などの多臓器障害を併発し、死亡率が高くなる。
  • 氷やアイスパックなどを頚、腋の下、脚の付け根などの太い血管に当てる方法(従来の保健教科書に記載されている方法)は、近年の研究結果から体温低下率が低いことが明らかにされており、単独での利用は推奨されない。以下1~3などの方法に追加して、補助的に冷やすのは良い。

1 氷水浴/冷水浴

  • 体温低下率が高く、最も効果的とされる。可能であれば水温を15℃以下にする。
  • 全身を氷水に浸して冷却する。服は脱がす必要なし。複数人で役割を分担して傷病者を取り囲み、一斉に対処にあたる(一刻も早く冷やす)。
  • タオルやシーツを脇に通して、溺れないように保持する。
  • 常に声掛けをして意識を確認する。
  • 身体に常に冷たい水が当たるように水をかき混ぜる。

2 水道水散布法

  • タオルなどで傷病者の頭部を保護して地面に下ろし、靴を脱がせる。
  • 可能な場合は直腸温を計り、時刻や処置内容などを記録する。
  • 水道につないだホースで顔を除く全身(体幹、上肢、下肢)に水をかけ続ける。
  • 常に声掛けをして意識を確認する。

3 氷水で濡らしたタオルを全身に当てながら、冷房と扇風機で身体を冷却する方法

  • エアコン(最強で)の利いた部屋に収容し、氷水の洗面器やバケツで濡らしたタオルをたくさん用意し、全身に当てて、次々に取り換える。扇風機も併用する。

栃木県内各地域の熱中症指数(WBGT)

熱中症予防情報サイト|環境省より)

宇都宮大田原今市真岡佐野小山

参考1;資料・関連リンク

参考2;WBGTに基づく運動指針

  • 公益財団法人日本スポーツ協会が示す指針では、WBGT(=熱中症指数)が31以上となった場合、「危険」もしくは「運動は原則中止」とされています。この場合の運動実施者の対象(定義)は、日常的に運動・スポーツを行っていない方や、幼児から高齢者まで幅広い年代を含めてのものです。
  • 一般に、競技者を対象とした競技会の開催判断においては、選手の貴重な成果発表機会を適切に確保する観点から、
    (1) 参加者が競技に精通し、日頃から十分なトレーニングを積んでいるとともに暑熱に順化している
    (2) 参加者と運営側の双方が、熱中症予防に係る様々な対応を最大限講じている
    以上の事由などを条件として、WBGTが31を超えていても競技を実施することは可能であるという判断・解釈のもと、様々な対策を講じながら開催・運営されています。
  • 近年、気象変動により毎年各地で「観測史上最高気温」が更新される中、競技会参加者における能力や志向性の多様化、さらには学校における専門性を持つ顧問の減少などが進んでいます。大会開催中における熱中症の発症と重症化を防ぐ上では、運営側と参加者の双方がより一層の注意を払い、それぞれにおいて安全管理の徹底に向けた様々な対策と工夫を講じる必要があります。

熱中症を予防しよう

(独立行政法人日本スポーツ振興センター)